俺は忍足侑士。
氷帝の天才と呼ばれている男や。
そして今日は10月15日...俺の誕生日。
誕生日でどうこう言う年やあらへんけど、彼女が祝ってくれるんやったら話は別。
あー、楽しみやな。
....

教室に行くまでの道のり…。
キャーキャー言われてプレゼントを渡される。

「忍足君、おめでと!」
「私、徹夜してクッキー作ったの。」
「先輩っ、受け取って下さい!」

あー・・・
気持ちは嬉しいんやけどな・・・?
と一緒にいる時間が減るやん!
一応、ニコニコしながらプレゼントを受け取る。
それから急ぎ足でのところに向かった。
は後ろから近づく俺に気が付いたんかわからへんけど笑って振り向いた。

「おはよ、侑士。」
「おはよーさん。」

、俺はいつでも準備OKやで!

「あ、そーだ。侑士に渡す物が…っと、コレコレ!」

思い出したように鞄をあさって、ピンクの包装紙でラッピングされた箱を取り出した。
待ってたで、・・・!

「はい、お誕生日おめでとう。」

ニコニコしながら手渡す
あー・・・めっちゃ幸せや・・・

「って、後輩の子から。」

ガクッ!
な、何やねん・・・今のフェイントは。
まぁ、照れとんのやろ。

・・・そう思っとった。
けど、は昼休みになってもプレゼントを渡す気配はあらへんかった。
何でやねん!

そして今は、何故か跡部と岳人が俺らのクラスに来て一緒に弁当食うてる。
さらに何でやねん!
少しは、気ィ遣えや。

ちゃん、渡してくれるかな?」
「大丈夫だよ!ちゃん、優しいから。」
「そうだよね!忍足君、喜んでくれるかな?」

そんな会話が耳に入ってくる。
、また頼まれとるわ。
んー…俺のせい、やんな?
「…い…げ……して…」
「?」

の小さい声が聞こえた。
次の瞬間。

バンッ!

「いい加減にしてよ!私は皆のパシリじゃないんだから!」
!」

思い切り立ち上がって教室を出ていった
もちろん、追い掛ける。


....
運動部の俺が、吹奏楽部のに追い付くんは簡単な事やった。

「どうしたん?…」
「侑士がいけないんじゃん。女の子達からニコニコしてプレゼント受け取ってるし…不安にだってなるよ。」

嫉妬でさえも愛しいと感じてしまった俺は末期やろか?
ホンマ、適わんなぁ。

「俺が好きなんは、だけやで?信じられへんの?」
「・・・・・・。」

俺がそう言うとは黙り込んだ。

「・・・侑士。」
「何や?」
「お誕生日おめでと。」
「・・・!」

ヤバイな。
不意打ちや。

「来年も、それからもずっと俺の誕生日祝ってな?」
「うん!」

が笑った。
やっぱ、笑っとるんが一番可愛ぇな。
ホンマ、だけには適わんわ。

そんな、俺の誕生日。




愛しい嫉妬

(毎日が誕生日でもええわ!)



――――071015