「ねぇ、仁王。」
「なんじゃ。」
「今日って仁王の誕生日?」

11月も終わり、本格的な寒さが始まった12月。そろそろコートやマフラーが必要
になってくる時期だ。いや、今年は例年より寒いのかすでにほとんどの生徒が防
寒をしている。中には、マフラーから始まりセーターにコート、手袋までしてき
ている人だっている。仁王もその一人。休み時間はなるべく動かないで、一クラ
スに一台ずつあるストーブを勝手につけて寒さから身を守っている。そこに、同
じく寒さから身を守るためにストーブに寄ってきたが未だに寒そうにしてい
る仁王に話し掛ける。仁王は耳だけ傾けて会話をしている。そんな仁王を見て、
は苦笑いをしている。

「さぁて、どうじゃろうな。」

仁王は楽しそうな表情をして答える。それを見たは一変してムッとした表情
をする。

「じゃあ、いい。せっかくプレゼントあげようと思ってたのに。」

はストーブから離れて仁王に背を向ける。そんなの背中に仁王は言葉を
投げつける。

「プレゼントは24時間365日年中無休で承り中じゃ。」
「バーカ。」

口ではそう言いつつも、自然と顔が緩むだった。



ペテンな彼
(恋は盲目。いくら騙されたって好きなんだから)




――――071204