「日吉くん、日吉くん、」
「何だ。」
「日吉くんって目悪いんだね。」
何でお前が知っているんだ。そう言いそうになったのをこらえる。どうせコイツの事だ。クラスの保健委員かなんかに聞いたんだろう。コイツ...は跡部さんの妹。クラスは同じで、やたらと俺にくっついてくる奴だ。その上、忍足さんや向日さん、ましてや宍戸さんにまで気に入られているを突き放す訳にもいかない。・・・別に嫌じゃないのが問題だが。
「でね、そんな日吉くんに誕生日プレゼント!」
「・・・?」
「じゃじゃーん!忍足先輩のメガネー」
「・・・。」
それは新手の嫌がらせか。しかも忍足さんのメガネって伊達だろう。本当に目が悪い奴が伊達メガネをする必要性など、これっぽっちもない。どうせと仲の良い(と言っても、が勝手につきまとっているだけだが。)俺に仕返しとばかりにこのメガネを送りつけてきたんだろう。ったく、男の嫉妬はみっともないですよ、跡部さん。
「これは・・・跡部さんに返しとけ。」
「え?何でお兄ちゃんに貰ったって知ってるの?」
それ位分かるだろ。
「じゃあどうしよっかな、誕生日プレゼント。」
「俺は・・・」
お前が笑ってくれればいい、なんて俺にはまだ言えるはずもなく。の横顔をただ黙って見ている事しか出来ないんだ。
プレゼント
(君の笑顔が見たいだけ。)
――――071205